古い慣例を守る母親
古い慣例・・・というとざっくりしていますが、敢えて限定して言うと「女は男に従うべき」と思っている母親です。
経済的なことは男性に頼るべき、女性は家の中で育児家事すべてやるべき、専業主婦が一番幸せになれるのだと信じています。
・・・信じ込んでいるので、母親自身は幸せだと思っているのですが、子どもたちから見ると母親が幸せそうには見えません。なぜなら、表面的には男性を立てながら、内面では男性に対する嫌悪感が渦巻いているからです。親が口に出さなくても、幼い子どもほど「その雰囲気」は嗅ぎ取っています。父親の行動いかんによっては子どもの行動も制限されますし、そんな時は「お父さんが言ったから」「お父さんの言うとおりにしなさい」が口癖ですから、子ども自身も自分を大事にされていないと感じてしまいます。
時代は変わり、今後少なくなっていくタイプの母親かもしれませんが、個々のココロの中に入り込んだ男尊女卑の考え方が変わるのにはまだまだ時間を要します。
既に娘の世代では社会進出が進み、娘自身も潜在的に母親の呪縛を受けつぎながら、結婚しても仕事を辞めたくない思いとのはざまに揺れます。
結婚後や出産後に仕事を続けると覚悟しても、母親から・・・いえ、ともすると義母からもチクチクと嫌味を言われるのです。
子どもを保育園に入れるなんてかわいそう
離婚なんて絶対にダメ
浮気ぐらい耐えなさい
男なんて汚らわしい・・・
もっと女性らしく家にいなさい
娘は結婚前からどんな影響を受けているかを推測すると、潜在的に男性不信と依存の両極端の中でブレてしまいます。
結果として、父親に似ている自己中な男性を追い求めて、尽くしては捨てられて・・・なんてことを繰り返すこともありますし、男性依存が強い一方で嫌悪もあり、セックスに関する問題を抱えるタイプでもあります。
セックスの行為そのものに嫌悪があるのに、「男性に従わなければ」という思いから安易に体を許してしまうか、激しい男性嫌悪で触れられたくないか・・・
結果は人によりけりですが、総じて上手くいってないのは確かです。
このタイプの母親の過干渉は同じ女性である娘を守りたい側面もあります。女性は社会的立場が弱いことを身をもって経験してきたうえで娘に干渉します。
娘もそれはわかっていますが、父親の粗暴な振る舞いに耐えつつ陰では男性に批判的な母親の姿に、同情する一方で違和感もある。だから社会にでて自立をしようと思ったのですから。
それでも、思うように男性関係を構築できないのは葛藤しますね。
セックスの問題は男性不信の克服にフォーカスすればいいのではと思いがちですが、このように人生の背景も探る必要があります。
母親からの過干渉問題も一緒に改善していけば男性トラブルの改善にもつながるケースがあります。