量子心理学ブームに思う事~量子論と心理学は融合できるのか~

最近は「量子心理学」「超越心理学」「量子ヒーリング」・・・など、量子論と心理学の結びつきが強くなっている気がします。なんだかエビデンスも高そうで興味を引きますね。

時々、友人からも「量子論って、心理学とどういう関係?」と質問されます。

実は、このブームには少し疑問を感じているというのが、正直なところです。

「超」がつくほどの文系の私ですが、量子力学の本を何冊か、睡魔と闘いながら読んでみました。すべてを理解しきれているわけではないですが、現時点の量子力学の理論を応用した心理学では、「この世は曖昧であふれている」を証明しているにすぎない、というのが個人的な見解です。


「観測するまで存在しない」「重ね合わせ・もつれ」「不確定原理」…とは要するに


「やってみないとわからない」
「人生で選べる結果は一つ」

「最後までどうなるかわからない」

と言う意味です。


ですから、セミナーやヒーリングやカウンセリングに当てはめても、
「頑張ればなんとかなる」

「諦めたらそれで終わりだ」

「願えば叶う」

「あなたが変われば世界は変わる」

と、声高に訴える精神論や根性論に落ち着いてしまうんですね。


量子力学からの応用は、「人の悩みのプロセス」なら、精度が高められるかもしれません。
何故悩む?悩むとどんな行動をする?その行動が次に何をもたらす?…などです。



どうすれば悩みを解決するか?に言及できていないのは、現時点での心理学を同じです。


人間の意識や感情が何らかのエネルギーを持っているという部分、私のヒーリングが遠隔で効果がでているのですから、ここは認めているところです。(科学的に証明されていなくても…できてしまっているので、否定されても困ってしまいますが。)



人間の意識や感情は、量子論が扱う電子や粒子と言った物質とは違う、何か特殊なものであるように私は感じています。


「私は見た/こう決めた」とした瞬間にこの世界が確定するならば、人間の思考・決断・行動・価値観・感情はある意味別格な存在であり、味を決める最後のスパイス。

これらこそが人間に与えられた特権なのです。


どんなに便利な世の中になったとしても、感情や意識を失わない限り、人間は進化し続ける事ができると言えるのではないでしょうか。


今、私は何を感じているのか。
今、私はどうしたいのか。
今、私が対峙している問題は何か。


これらの基本的な自己理解は、結局変わりませんね。


そして、このプロセスに変化をもたらすのが、自分以外の人との対話、共感、理解であることも、私は経験の中で実証済みです。


今後、量子力学の分野の研究が進み、感情や意識もまた、理論として説明ができる日が来ることでしょう。もし、新しく発見された方程式が、「人間は無限の可能性を秘めていて、生き方には無限の組み合わせがあり、何とも不思議な存在であること」と証明するものだったとしたら・・・

なんと素敵なことでしょうか。