お見合い結婚のような恋愛結婚??

比較的年数の多いご夫婦の問題にかかわることが多いですが、先日立て続けに新婚(結婚して1年未満)の女性たちからご相談を受けました。

そして偶然にも、どちらも「見合い結婚で相手のことをよく知らなかったから」とおっしゃったのです。

「今時?見合い結婚?」と驚いて話をお伺いすると、いわゆるネットや相談所を介した婚活だった、遠距離で結婚までに会う回数が少なかった、というケースでした。

「それは見合い結婚とは言わないよね。結局自分で決めたんだから恋愛結婚でしょう?何を決め手にパートナーを選んだのかな?」とお尋ねしました。すると、

「親が彼を気に入ったので」

「親が家に近くか地元に住めと言ったので」

あぁ・・・親か・・・と納得しました。
つまり、シンプルに「私が好きな人」を選んでいなかったというのが最大の原因。夫の態度が・・・性格が・・・以前の問題です。
結婚生活が上手くいかないのは、親のせいだし、理解できないパートナーのせい。
これだけ聞くと「なんてワガママな女性」と批判を浴びるかもしれません。ですが「どんな人が好きなタイプなのかわからない」というのは意外と増えています。恋愛や婚活だけでなく、色々なシチュエーションにおいて自分の意思決定ができない状態がもろもろの問題を引き起こしています。

一番自分の意思を出していかなければいけない婚活市場に無謀にも乗り出すとは・・・丸裸でアフリカのサバンナに放り出されたようなものですよ?危険すぎます。

時代がどんどん変わり、オンラインでデートも飲み会も抵抗なくできてしまうのは便利です。効率を考えればネットや相談所を使った婚活の市場は今後もどんどん広がるでしょうが、新たな犠牲者も増えるのではと危惧しています。

出会いの場が保証されただけであって、自分の身の守り方や意思決定の方法を知らなければ、痛い目に合うリスクが上がるのは当然です。コミュニケーションを上げれば沢山の人とデートをすればいいというものでもなく、自分の内面を整えてからでなければ、あなたの中にあるココロの闇やこじれが現実として浮き彫りになります。

結婚条件は自分のそれまでのライフスタイルの集大成であり、ご自分の癖や価値観が如実にこだわりとして表れるものです。周りに流されず自分にあった価値観をそもそも持っていなければ、理想だけが高くなって絶望するだけです。自分の意思で決めた、と主張する人も結局、親や世間体の基準を自分に取り込んだだけで潜在的に何一つ納得していないなんてこともご相談の途中で見えてきます。

令和の時代です。自分の意思で愛する人を探し、選ぶ権利は保証されているのですから、あなたの中のこじらせをまず見直していきましょう。